昨年ガクが学校で描いた絵、タイトルは『虫取り』である。
お友達と昆虫採集をしているところなのだとガクが説明してくれた。真ん中の黄色い宇宙生命体のようなものが昆虫らしい。よく見ると頭らしきところに触覚があり、足が6本あるようなので、紛れもなく昆虫類だと分かる。でも、後ろに飛んでいる青いロケットのような物体はいったい何なのだろう。
踊りだしているかのような足取りも何だか楽しそうだし、色使いも斬新である。
何よりも僕がこの絵を気に入っているのは、二人の男の子たちの笑顔だ。うれしそうに笑っている様子が明るい色彩によくあっている。
3月の学年末に、学校から1年生の時に描いた絵や作文を持って帰ってきた。
その少し前にあの大震災があり、不安な悲しいニュースばかりだった時期だったので、この絵の笑顔をみて、すこし明るい気持ちになれた。
今、この絵は居間のTVの上の一番目立つところに貼られている。