小坊主がいく
破壊僧・・・(字が違う?)
先日義父の7回忌があった。法事の最中にケイタが静かにしていられるだろうか、と不安に思っていたら案の定…
隣に座っているいとこの男の子(4歳)はおとなしくお父さんと一緒に座っているのに、ケイタが僕のひざの上でおとなしくしていたのはほんの数分だけだった。
ケイタのキャラとしてはじっとしているわけにはいかなかったらしい。
お坊さんがお経を上げ始めると、初めて聞くお経に目を丸くしていたが、大きな鐘の音がうれしかったらしく、お坊さんが鐘を鳴らすたびに、
「おぉおぉおおおーーーん」
「おぉおぉおおおーーーん」
と反響入りで驚いた声をあげ始めた。
向側に座っていた人たちも失笑している。母親やババも笑いをこらえていた。
心なしかお経を上げているお坊さんもやりにくそうだ。
それからもお経の最中だと言うのに、
「あれは、なんでしゅかぁー?」とかいろいろとうるさい。
「あれは鐘っていうんだよ、お坊さんがお経を上げているから静かにしていようね」
と僕が小声で言っても、聞いちゃいない。
「お坊さんって、カッコいいでしゅねぇー」
と大きな声で言っている。
やがてじっとしているのに飽きたのか、
「ケイタはママのところに行きたいんです」と言い出した。手をはなすと本堂の中を走り回ることになるのは分かっていたので、外に連れ出した。
家に帰ってその晩みんなで食事をしていた時だ。
さっそく、ケイタが今日見てきたお坊さんのマネを始めた。仏壇の前で鐘を鳴らしながらお経を上げている。
「あ~だ~ら~べ~ぶー、あ~い~す~くり~む~、だ~べ~ぜー…(チーン)」
全くでたらめなのにお経っぽく聞こえるから不思議だ。また、坊主頭なのでお経がよく似合う。
この破戒僧の小坊主め!