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豚児1号ケイタ          (12歳 1999年11月生)    豚児2号ガク           (8歳 2003年10月生)    ころすけポー (このBlogを書いている豚児たちの父親)   
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産まれる前の記憶
産まれる前の記憶



お風呂の中でケイタと話していた。

「おとうさん、コロは泳げる?」

「泳げるよ。犬掻きっていって前足をこういうふうに動かして泳ぐんだ」

「キリンは泳げるかな?」

「ケイタ、哺乳類の動物はほとんど泳げるよ。ほら、お母さんのお腹の中にいる時に羊水の中を泳いでいるんだから…ケイタもお腹の中にいたときにグニュグニュ動いてたよ。あれはきっとクロールをやっていたんだと思うぞ」

「お母さんのお腹をよく蹴っていたの憶えているか?」とケイタに尋ねると

お腹の中にいた頃のことをよく覚えていると言いはっていた。


「5回思いっきり蹴ろうと思ったけど上手くいかなかったんだ…だって、水(羊水)の中にもぐっていたから…」


お腹の中にいた記憶はともかく、ケイタは自分がまだ存在していなかった時代があるということがまだ理解できていない。
新婚旅行のビデオを見ていたとき、ケイタが言い出した。

「ケイタはどこにいるの」

子ども達を中心に撮っているので、うちのビデオには必ずケイタ自身が登場している。そんな映像しか見ていないから両親だげが映っていることに違和感を感じるようだ。まだ産まれる前のビデオには自分が映っていないという当たり前のことが、彼にはなぜだか不思議に思われるらしい。

「ケイタはどこにいるの」

「どこにいるのかなぁー。まだお腹の中にもいないし…きっと空気だったんだよ」

ケイタはあの時どこにいたのだろう…
と僕もふと思う。

僕たちはどこから来てどこに行くか…というのは人間の歴史が始まって以来の宗教的課題だ。

今、ケイタもガクもそこにいることが当たり前のようになっていて彼らが居なかった頃のことがほんの数年目のことなのに、僕にもよく思い出せない。遠い昔の幻のように感じてしまうのはなぜだろう。

あの時、ケイタやガクは本当にどこにいたのだろう。もう僕たち夫婦の子どもとして産まれるべくどこかでひっそりと準備していたのだろうか。

ありがとう。僕たちのところにやってきてくれて、
君たちに出会えて本当によかった。

こんな気持ちを持っていることを、少しづつ伝えていきたいとおもう。でも、それはすでにしっかりと伝わっているような気もするのだ。

by tonjies | 2005-10-03 23:11 | 思うこと
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